ウロコ

思い出よりも君は、
未来を選ぶつもりですか

今より先を望むことは出来ますか

あの時選んでしまったことを
後悔してはいませんか


君はそれを捨てることが出来ました。
君はそれを捨てませんでした。
今すぐそれを捨てることも出来ます。
君はそれを捨てようとしています。

君は嘘を選んで逃げようとしました。
嘘は君を逃がしてはくれませんでした。
むしろ嘘は君の足枷になりました。
君はもう傷だらけでした。

君は諦めたことをいつまでも見つめています。
それでいいと言ったのは嘘でした。
辛いからと言って嘘をついて逃げました。
逃げてたまたま得たものを選びました。
それに飽きたので捨てようとしています。


いつも通りの朝。
君はいつかは感じていたはずの傷の痛みを感じなくなりました。
壊死して何も感じなくなりました。
君はそれにも気づかずに逃げきれたと安心しています。
君は嘘つきの不感症になりました。
さようなら。