体のいい妄言

睡眠はいつまでも足りないまま、いつぶりか外に出る。痛い思いをしたこととか、人を馬鹿にしてしか保てなかった自分とかに少しずつ手伝ってもらって手を伸ばしてみた。何人かで何処かを訪ねたりなんてこれから先しないんだろうなあなんて思いながら、擬似的な家族像に憧れてみたり、恋愛を思ったりした。

笑顔を思ったりかなしみを思ったり、誤解を解いたり、誤解を作ったり。愉快なことでありました。

そこに姿を表さない限り私は知らない私を作り出せるし、誰のことも裏切らなくて済む。それでも姿を現すことを決めたのは自分がそれら以上に純粋に直接的なものに意義を感じたから。触れればそこに体温があり、拒む手、許す手、触れる指をもがそこには存在するのだ。

会えて良かったな。